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2016年1月の記事

2016.01.31

芦川いづみさんの魅力全開!初期の名作を鑑賞!・・・『乳母車』(日活、1956年)&『誘惑』(日活、1957年)@神保町シアター

 神保町シアターで開催中の特集企画「恋する女優 芦川いづみ アンコール」で二本の作品を鑑賞してきました。いずれも芦川さん初期のモノクロ作品で、芦川さんの爽やかな演技を観ることが出来る魅力溢れた日活作品です。

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 一本目は1956年の芸術祭参加作品『乳母車』で、石坂洋次郎の原作を沢村勉が脚本化し、戦前からの大ベテランの田坂具隆が監督しています。撮影は田坂映画には欠かせない伊佐山三郎が担当しています。

鎌倉で何不自由なく暮らす女子大学生(芦川)は、父に愛人がいる事を知り…。数多くの作品でコンビを組んだ芦川と裕次郎の初共演作で、芦川は戦後に生きる女性像を愛らしく溌剌と演じ、多くのファンにその魅力を焼き付けた。(神保町シアター特集企画「恋する女優 芦川いづみ アンコール」チラシより)

 この映画での芦川さんは会社役員を父に持つ快活なブルジョアの大学生ゆみ子の役で、冒頭から白いワンピース水着で登場して輝かんばかりの魅力を振りまきます。ゆみ子は父に愛人がいることを知って苦悩しますが、母親が知っていても黙っているのを打算的と意見し、意を決して愛人を訪ねて行くような積極的なお嬢さんの役です。

 ゆみ子の父親と愛人とも子の間には生まれて間もない女の子(まり子)がいます。とも子の弟宗雄は高島屋でアルバイトしながら苦学する真面目な工業学校生です。この宗雄を石原裕次郎が好演しています。映画はゆみ子と宗雄が赤ちゃんの幸せのためにタッグを組んで、愛憎に苦しみ傷つく大人達を救おうと努力するお話なのですが、見所はやはりラスト近くの「森永赤ちゃん大会」です。

 芦川さんはまり子の母親と称して参加するためにスモックとメガネを買ってきて変装するのですが、これがまたユーモラスで可愛いです。赤ちゃん大会でホールに溢れる赤ちゃん達の姿は今の日本ではけして見ることができない光景で、とにかく只々圧倒されてしまいます。

  ゆみ子の部屋からは波が打ち寄せる鎌倉海岸が臨まれ、母親が家を出て東京へ向かう電車に乗る鎌倉駅は未だ木造です。当時開催されていた夏の「鎌倉カーニバル」の光景がインサートされ、伝説となっている若宮大路でのビッグパレードの様子も見ることができます。高度成長初期の日本の姿を留める映画としても一見の価値があります。

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 二本目は伊藤整の新聞小説が原作で、前年に裕次郎主演で話題を呼んだ『狂った果実』の中平康が監督した『誘惑』です。この映画は昨年9月に開催された特集企画「恋する女優 芦川いづみ」でも上映され好評であったため、今回アンコールで再登場したものだそうです。

芦川ファンから絶大な支持を得る恋愛コメディの傑作。銀座で画廊を営む杉本(千田)は、芸術家グループの若者達の中に、初恋の人と瓜二つ娘を見つけるが…。少ない出番ながら場をさらう芦川の鮮烈な登場を目撃せよ!(神保町シアター特集企画「恋する女優 芦川いづみ アンコール」チラシより)
銀座で画廊を営む父娘と、彼らを取り巻く個性的な面々が繰り広げる恋の鞘当て。中平の最高傑作との呼び声高い、スタイリッシュな魅力全開の恋愛コメディ。物語の鍵を握る美少女役の芦川が鮮烈な印象を残す。(神保町シアター特集企画「恋する女優 芦川いづみ」チラシより)

 この映画は『乳母車』の翌年に公開されたやはり芸術祭参加作品で、芦川いづみさんは母と娘の二役を演じています(序列は左幸子が一番、芦川さんは二番目)。母は狂言廻し的存在である千田是也の回想にしか出て来ませんし、娘はそろそろ物語も収束してエンディングも近づいたあたりに唐突に現れて強烈な印象でこの映画を見事に掻っ攫います。

 とにかく、この映画を見終わった後には主役だった筈の左幸子も好演の渡辺美佐子もどこかへ飛んで行ってしまい、出番も極端に少ない芦川さんのことだけしか観客の記憶に残らなくなるという極めて美味しい役です。芦川さんが自ら選定したDVDボックスにも出番が極端に少ないにも関わらず収められています。

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 『誘惑』は多くの登場人物がそれぞれに心に抱える問題によって騒ぎを起こしつつ、それが次第に見事に収束していく過程を描いてまるでフランス映画かと思わせる軽妙洒脱な映画ですが、主要人物には台詞だけではなく遠慮なくモノローグの心の声を使う(それもかなり頻繁に)という、もうこれは反則技ではないだろうかと思わせる斬新な手法で登場人物達の思いを表現させています。これがまた笑いを誘います。

 主人公の恋人の仲間の青年役で、なんと天本英世が出演していました。天本英世にもちゃんと若者時代が存在していたんだ、と改めて驚きました(笑)。

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2016.01.30

美しいモノクロ画面で紡ぐ交流と成長の物語!・・・『私は泣かない』(日活、1966年)@シネマノヴェチェント

 西横浜のシネマノヴェチェントで日活の1966年公開映画『私は泣かない』を鑑賞しました。未だソフト化がされていない貴重な一本を16mmフィルムで観ることができました。

 上映後には共同脚本の石森史郎さんと主演の和泉雅子さんによるトークショーがあり、お二人の愉快なお話は止まるところを知らず、場内大爆笑の連続で、MCの箕輪館長もたじたじでした。

 映画は女子少年院を仮出所して弁護士の下で保護観察期間を過ごす少女と、肢体が不自由な弁護士の息子の交流とお互いの成長を描きます。単なるお涙頂戴の映画ではなく、息が詰まるほどシリアスな展開で最後まで観客を引っ張ります。監督は石森さんとは同級生だったという吉田憲二(『モスクワわが愛』)で、この映画が初監督作です。

 あくまで石森さんはこの脚本はメロドラマとして書いたとのことを吉田監督には伝えていたのだそうですが、映画はドライなまでに冗長さを排除しています。和泉さんが演じる主人公の早苗もその生い立ちや境遇についてはほとんど描かれていません。でも、観ている内に早苗がどのような経歴の持ち主かが自然にわかるようになっています。

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 家庭というものを知らないで育った早苗が愛情に飢えている一方で、障害を持つ幸男は父親の溺愛でわがままに育ち、対極にはいますが二人とも極度の人間不信になっています。その二人が交流を深めるにつれて理解しあい、お互いを大切に思いやるように変わって行きます。

 ラストの展開も相変わらずドライです。でも、けして冷たいものではありません。そして、幸男が今後どのように生きていくのか、自分の道を見つけた早苗と恋人三郎の将来はどうなるのか、いずれも観客の想像に任されています。石森さんはそのように、例えば早苗と三郎は将来遠距離恋愛を乗り越えて結婚し、幸せな家庭を築くのだろうと観客が想像できる余地を残して書いたとのことでした。

 和泉さんは撮影時にはまだ19歳で、カメラ脇にしゃがんでいる吉田監督が、俳優の演技に合わせて自分も同じように表情を作るのを観て吹き出しそうになったそうです。また、自分の撮影がない日に遊びに行ったら、監督からなぜ現場で他の俳優の演技を見ないと難詰されて喧嘩になったとのこと。エピソードに事欠かない現場だったようです。

 撮影は姫田真佐久さんで、ドキュメンタリータッチの冒頭の夜間シーン等、とても丁寧な仕上がりです。石森さんも和泉さんもこの映画のモノクロ画面の引き締まった美しさは姫田カメラマンのおかげと意見が一致していました。

 この映画には肢体不自由児の通う学園の教師役で芦川いづみが出演しています。30代のミセス役でかつ自らも身体障害を持った子があった設定です。この教師と早苗の交流もこの映画のもう一つの大きな柱で、早苗の気づきと成長の鍵になります。 芦川いづみの落ち着いた演技と美しさとはこの映画でも魅力を発揮しています。

 扱っているテーマ上台詞には現在では使うのをためらうものが多く、ソフト化も難しいのかもしれません。観る機会がなかなかない映画だとは思いますが、一度は観ておくべき貴重な映画だと思います。

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2016.01.24

ご当地映画を超えた魅力ある青春映画!・・・『魚津のパン屋さん』(2015年)@シネマノヴェチェント

 西横浜のシネマノヴェチェントで市川徹監督の『魚津のパン屋さん~Bei Mir Bist Du Schon~』を観賞しました。11月のシネマノヴェチェント「富山映画祭」で動員記録を塗り替えたという作品で、出演者によるトークショーも行われたそうです。今回はその盛り上がりを受けての1週間の再上映とのことでした。

 ストーリーは東京でアナウンサーになる夢に破れた若い女性が故郷の富山県魚津市で行政のチャレンジショップに応募してパン屋を開業する迄のハートウォーミングなお話です。単なるご当地映画を超えた地域発信型映画として映画そのものの面白さを十二分に感じられ、完成度の高い青春映画に仕上がっていると思います。

 主題歌「素敵なあなた~Bei Mir Bist Du Schon~」も歌っている主人公加藤ちえ役の高田亜矢子さんはとても声がよく、歌も相当お上手です。映画の冒頭では仏頂面の多いちえですが、お話が進むに連れて徐々に笑顔を取り戻して表情が明るくなっていきます。高田さんの魅力溢れる一本です。

 「女の子は若い頃はいつも蜃気楼を観るもんだ」、いつも法螺ばかり吹いているちえのお爺ちゃんはちえに大切なことを気づかせてくれます。プレイボーイのお爺ちゃん役を八名信夫さんが楽しそうに演じています。また、市川監督作品では御馴染みの竹内晶子さんがちえを心配する母親役を好演しています。ちえの妹役で ニコニコ動画の踊ってみたで人気のぶらっくすわんさんが出演しているのも話題です。

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東宝チャンピオンまつり最後の新作ゴジラ!豪華ゲストによる裏話を堪能!・・・『メカゴジラの逆襲』(東宝、1975年公開)

 1月23日、24日と二日続けて西横浜のシネマノヴェチェントで東宝の特撮映画『メカゴジラの逆襲』のイベント(シネマノヴェチェントでは「特プロ」と称している)に参加しました。映画を観てからゲストのトークショー、サイン会・撮影会に懇親会と盛りだくさんの内容です。

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 『メカゴジラの逆襲』は1975年3月公開の東宝配給映画で、東宝の子会社である東宝映像(当時。現在は「東宝映像美術」)が制作した映画で、初代ゴジラの監督である本多猪四郎監督と東宝三代目特技監督の中野昭慶監督のコンビで作られました。本多監督の劇場映画最終作ですが、東宝チャンピオンまつりの限定されたフォーマットの中では、最良のパフォーマンスを出すことができた作品だと思います。

 前作『ゴジラ対メカゴジラ』が沖縄を舞台にした活劇調のアクション映画だったのに対し、『メカゴジラの逆襲』は悲恋要素もあってメロドラマ的な映画に仕上がっています。特にサイボーグの体となっても心は人間のままで愛と葛藤に苦しむ真船桂のキャラクターが秀逸で、心に残ります。

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 第三惑星人が企む地球征服の尖兵・メカゴジラ。沖縄の戦いでゴジラに敗れ、破壊されはしたが、最新科学技術で復元修理され、さらに、新怪獣・チタノザウルスという強力な味方を得て、再び地球征服に立ち上がる・・・・・・。  大ヒットした「ゴジラ対メカゴジラ」に続く、メカゴジラ・シリーズ第2弾!人間の頭脳にメカゴジラの作動装置を直結して操作したり、改造人間、科学潜水艇が登場するなど、S・F的面白さをふんだんに盛り込んだ、家族そろって楽しめる超娯楽巨編です。  監督は「ゴジラ」「ラドン」「モスラ」と東宝の怪獣ものをつくりつづけてきて定評のある、本多猪四郎。特撮監督を「日本沈没」「エスパイ」の中野昭慶が担当。製作・田中友幸 脚本・高山由紀子。(東宝事業部版劇場パンフレットより)

 イベント初日は特撮を担当した中野昭慶監督と特殊美術の長沼孝さんがゲストで、トークショーでは多岐に渡った特撮の裏話が話され、とても面白くて参考になりました。

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 中野監督はチタノザウルスをもっと真っ赤な色にしたかったとのことでした。着ぐるみが出来上がった当初はもっと透明感があったのに、撮影班が艶消しスプレーを噴くので段々くすんで来てしまったとのことです。中野監督がアメリカのイベントに招かれたときにはチタノザウルス(米国での呼び方は「タイタノザウルス」)がアメリカ人に大人気だったのを知り、早速バンダイの担当者にソフビを作ることを進言したとのことでした(初公開時にはチタノザウルスのソフビは発売されなかった)。

 長沼さんは兵器のミニチュアに思い入れがあり、戦闘機も航空自衛隊百里基地に所属していた第301飛行隊(当時、現在は新田原基地所属)のF-4EJファントムII(当時、現在はF-4EJ改を運用)を忠実に模して作られたとのことです。部隊マーク(マフラーをしたカエル)や尾翼の機体番号も描き込んだのですが、まったく映っていないと嘆かれていました。

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 操演についても戦闘機がバンクして旋回するシーンを撮ってもらいたかったのに、残念ながら装置的には無理で、まるでCCV(F-2のような運動能力向上機)のような動きになってしまっており、折角作ったのにとても残念だったとのことです。

 また長沼さんが当時のメモから『メカゴジラの逆襲』用に新たに作ったミニチュアの数を数えたら、これまでの映画の半分ほどしかなかったのだそうです。この映画は前作と違って都市破壊シーンがありますが、低予算でも工夫してミニチュアを上手く再利用したり、バンク映像を使ったりして完成度の高い見せ場を作っています。

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 二日目はこの映画の脚本を書かれた高山由紀子先生と本編の助監督だった山下賢章監督がゲストで参加されました。お二人のお話もまた貴重なものばかりで、とても参考になりました。

 ゴジラ映画唯一の女性脚本家である高山先生は、この映画の当時は成城にあったシナリオセンターに通う普通の映画好きな若い女性だったそうです。ある日そこで講師をされていた東宝の所健二さん(『メカゴジラの逆襲』では協力製作)から学内のコンペでプロットを書いてみるように言われ、提出して少し経ったら東宝へ所さんに連れられて行くこととなり、そこでお会いしたのがプロデューサーの田中友幸さん(当時東宝映像社長)だっのだそうです。

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劇場パンフレットとゲストのサイン

 田中プロデューサーから好きなように本を書いてごらんと言われて脚本を書いたのだそうですが、それがそのままデビュー作となったとのことで、何も知らなかった自分にとって本当に素敵なデビュー作品ですと高山先生は嬉しそうにお話されていました。

 本当にシンデレラストーリーのようなお話ですが、この映画は高山先生のシナリオが秀逸で寄与するところが大と特撮ファンの間でも評価が高いです。最近でも高山先生が現場に行くと若いスタッフに『メカゴジラの逆襲』を子供時代に見ましたと言われますとのことでした。

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 若い女性が怪獣映画を書くということについては、実は高山先生のお父様が大の映画好きで、高山先生はお父様に連れられて東宝の特撮映画も毎回観ていたとのことです。それで、違和感もなく書けたとのこと。

 また、高山先生にとって登場人物の名前は重要な要素で、真船桂という名前はすぐに浮かんだのだそうです。そう言う場合はうまく書けることが多く、自分の中で既に作品が固まっているということなのだろうとのことでした。

 高山先生はデビューから41年経つけど、もしかしたらデビュー作と同じことを書き続けてきたのかなと思いますとのことでした。

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 山下監督はこの映画の記憶が曖昧だったっため、イベントのために自らDVDを買ってきてご自宅で観てこられたのだそうです。『メカゴジラの逆襲』ならぬ『メカゴジラの復習』だ!との発言には会場内も爆笑でした。

 監督のこの映画に対する思いとして、まずはナイーブな作品だとのことです。山下監督はこの映画がチーフ昇格作で、入社されて5年目だったとのことですからかなり早い昇格です。ベテランの先輩助監督を差し置いてのチーフ昇格を通知されて「ビビッた」そうですが、本多監督は一度は触れてみたい監督だったので引き受けたとのこと。

 本多組では緊張の連続だったそうですが、初めて会った本多監督は色白で柔和な方でとても優しく迎えられたとのこと。スタッフもベテラン揃いでしたが紳士ばかりで優しくしてくれてとても恵まれていたとのことでした。

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劇場ロビーカード

 山下監督と高山先生との出会いは、確かセミオールラッシュの日だったとのことでした。本多監督がエスコートして来られた高山先生を初めて見かけたのだそうです。学生時代シナリオ研究会に所属していた山下監督としては、若くしてシナリオライターで一本立ちの高山さんがとても羨ましかったとのことです。高山さんは山下監督のことは後から知って、当時は現場の方が同じに見えて、まったくわからなかったとのことでした。

 映画が完成したときに本多監督が「ゴジラをチャンピオンまつりなんかに出しちゃだめなんだよ」とポロッと言われたのだそうです。山下監督はこの言葉がとても印象に残っているのだそうです。初代ゴジラを作られた本多監督の本音だったのでしょうか。

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2016.01.01

新年早々大爆笑!緊迫感が台無しの愛すべきおバカ映画!・・・『宇宙からのツタンカーメン』(アメリカ映画、国内劇場未公開)

 DVDで『宇宙からのツタンカーメン』を鑑賞しました。昔、日曜洋画劇場で『宇宙から来たツタンカーメン』という題で放送されて話題になった1982年のアメリカ映画で、当然日本では劇場未公開です。

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消えたミイラ! 全裸美女に迫る古代エジプトの魔神

解説】
■ミイラ、宇宙人、UFOなど、当時のヒット映画のコンテンツを詰め込んだあのド級の傑作SFホラーが今が蘇る!
■監督は俳優時代「ハリウッド大通り」(1936)「からくり殺人事件」(1941)で活躍したトム・ケネディ。
■主演はTV「犯罪捜査官ネイビーファイル」でお馴染みのベン・マーフィ
■あまりにも意外なオチが、多くの映画ファンを虜にしたカルト映画。
■日曜洋画劇場で繰り返し放送され、淀川長治さんも当時、それなりに絶賛!
■日本語吹替え音声を収録

STORY】
ツタンカーメンの墓から発見された棺はアメリカの大学に移送される。
放射線を使い調査を始めた研究チームだったが、そのせいでミイラが蘇ってしまい、大学構内を中心に次々と殺人を冒すのだ。
さらに、このX線写真の結果から、ミイラの正体が地球人類でない事が判明・・・
(DVDジャケットより)

 「あまりにも意外なオチが、多くの映画ファンを虜に」って、もう売る側も我々ファンが何を期待しているか十分わかってますね。「淀川長治さんも当時、それなりに絶賛!」って矛盾してて意味わからないけど。

 今更ツタンカーメンの墓から謎のミイラが発掘されることはないとは思いますが、この頃の何でもありのアメリカ人は発掘してしまうんですね。ミイラは石棺ごとアメリカに運ばれてきますが(絶対エジプトが認めないだろう)、その石棺には巨大な宝石が埋め込まれていて、欲を出したお馬鹿学生が盗んでしまいます。なぜか大量のX線を当てられたことが原因で甦ったらしいミイラは、その宝石を取り戻すために次々と人を襲い始めるのです。但し、別にミイラが宝石好きとかどこかの映画のように恋仲だった王女からもらった形見とか言うわけではなく、ちゃんと理由があります。

 ミイラによる連続殺人のシーンはなかなかサスペンスフルです。狙われるのはおバカな若者ばかりなので、13金っぽいカウントダウンホラー感も醸し出してます。画面がグリーンがかるミイラ視線のカットも効いてます。しかし、主人公のマッカデン教授は事の真相を知っていたのですね。実は死んだ学生達はミイラに殺されたのではなく、ミイラに付着していた未知のカビにやられていたのです。

 伝説のラストシーンはもう大爆笑です。えっ、何なの?こいつ何なの?えっ、それでいいの?後悔しないの?えっ、こいつやっぱりバカ?何でそれ取るの?何でこっち見るの?

 …もう80年代の破壊力Max映画の典型です。ラストで今までの緊迫感を完全に帳消しにする、愛すべきおバカ映画でした。一緒に見ていた息子のあっけにとられた顔が目に浮かびます。

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謹賀新年

Kingashinnen2016

本年もよろしくお願いいたします。
皆様のご多幸をお祈りいたします。

2016元旦

モリアーチー

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