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2008.10.25

今年も迫力の砲撃!・・・”豊川駐屯地創立記念行事58周年”

081025_pictz086_0500 2006年は雲ひとつない快晴2007年はどしゃぶりの雨と来て、今年の天気はどうなるだろうと思っていましたが、2008年の豊川駐屯地記念行事は10月25日の土曜日、曇天のはっきりしない天気の下行われました。毎年一般用も準備される特設の観客席に腰掛けて式典の開始を待っていました。観客席は晴れると逆光ですし、雨が降ると屋根がないためとても座っていられない状態で、過去2回は利用しなかったため、観客席での見物は今年が初めてです。


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 陸上自衛隊豊川駐屯地には、155mm榴弾砲FH-70を大量に装備する第10特科連隊が駐屯しており、さながら砲兵隊専用の駐屯地のような様相です。今日の会場であるグランド(駐屯地の外にあります)では記念行事に関係のない時期の平日にも訓練が行われていますが、時々突如として155mm砲の空砲音が鳴り響いたりして驚かされます。この駐屯地には他に第10高射特科大隊と、第49普通科連隊、第6施設群等が駐屯しています。駐屯地司令は第10特科連隊長が兼任しています。

081025_pict0017_0500 時間が迫ると観客席も満杯になってきました。それでも他の駐屯地と比べればかなりのんびりしています。やはり陸自の行事は大混雑する多くの空自航空祭と違って殺伐としていないのがうれしいところです。第10音楽隊が行進してきました。今日は儀仗服姿ではありません、甲武装姿です。雨を予想したからでしょうか。もっとも昨年は甲武装の上にトレンチコートという姿で、窮屈そうにテントの下で片寄せ合って演奏していましたから、今日はまだのびのびと演奏できそうです。

081025_pict0057_0500 記念式典が終わり、いよいよ観閲行進です。放送によれば一部の部隊は国際協力の待機部隊として訓練のため観閲行進に参加していないとのことです。まずは、高機動車に載せられた近隣市町村の旗が通ります。続いて即応予備自衛官を主体とした第49普通科連隊がスタートを切って行進します。普通科ですから歩兵なのですが、現代の歩兵は高度に機動化・機械化されていますので、さすがに歩いたり走ったりの行進ではありません。軽装甲機動車や高機動車、トラック等に乗って行進して行きます。普通科の職種色は赤ですので、式典では皆真っ赤なマフラーを首に巻いています。

081025_pict0091_0500 豊川駐屯地主力部隊の第10特科連隊は野砲特科部隊です。特科の職種色は黄色で、観閲行進には155mm榴弾砲FH-70をこれでもかと並べて参加します。FH-70は20km以上も弾が飛ぶそうですから驚きです。榴弾砲ですので、弾は着弾すると割れて中の榴弾が飛び散るそうです。FH-70はイタリア、イギリス、ドイツの共同開発兵器で、日本ではライセンス生産です。北海道を除き主力の野戦砲として各地の駐屯地でおなじみです。

081025_pict0117_0500 続いて同じ特科(砲兵)でも高射砲専門の第10高射特科大隊が行進します。下志津の高射学校で見たような装備がここでも見られます。各種の対空レーダーや地対空誘導弾(近SAMや短SAM)です。こちらは空飛ぶ兵器を打ち落とす専門部隊ですので、推進力を持ったミサイルを武器に使います。

081025_pict0172_0500 豊川駐屯地には第6施設群という施設科(昔で言えば工兵です)の部隊が駐屯しています。まるで自衛隊というよりは「豊川建設」とでも言うような装備を見ることができます。どちらが前かわからない(結局どちらも前らしい)装甲ドーザ、見た目は一番威圧的で兵器然としている地雷原処理車(実物の発射シーンは本当にすごい!)や重レッカ、水害時に活躍するボートも積まれて行進していきます。施設科の車両は「はたらく車」そのものです。最後に各部隊の器材整備や車両の修理・点検を実施している部隊である直接支援中隊が行進して観閲行進も終了です。

081025_pict0196_0500 観閲行進が終わると、期待の模擬戦(訓練展示)です。毎年同じようなシナリオなのですが、毎年天気が違うのと自分の居場所も違っているので新鮮に見物できます。最初は必ず会場向かって右奥からオートバイの偵察部隊(友軍役)が登場します。オートバイの偵察部隊というと威力偵察を行う機甲科に属していたりするのですが、この駐屯地には機甲科部隊が居ませんから第49普通科連隊の情報小隊の隊員が偵察に出ます。

081025_pict0236_0500 オートバイの偵察部隊の後には、機関銃を装備した軽装甲機動車が続きます。これも即応予備自衛官の部隊である第49普通科連隊です。彼らはいわゆる予備役なのですが、普段は他に職業を持って働いており、いざというときには自衛官として任務につくことになっています。第49普通科連隊は部隊の約8割を即応予備自衛官が担うコア部隊になっています。

081025_pict0238_0500 会場向かって左側には着々と敵軍役が陣地を構築しており、どうやら地雷までも敷設し始めている様子です。敵軍は今はみかけなくなったオリーブドラブ一色の作業服姿での登場です。友軍のオートバイ偵察部隊と軽装甲機動車は敵軍を偵察しますが、敵軍の猛攻撃を受けて撤退します。しかし、ここでアクシデントが発生!、倒したオートバイの一台がエンジンストップしたままです。このままでは陣地構築中の敵軍に見つかってやられてしまいます。しかし、果敢にも隊員はオートバイを押して運んで後方へ撤退し、難を逃れました。

081025_pict0275_0500 敵軍を遠くから叩くために特科の155mm榴弾砲FH-70が登場してきました。いつも会場右手端にズラッと陣取って並んで空砲射撃をするのですが、今年は一門だけ展開方法が観やすいように観覧席前に進出しての展示です。隊員たちが人力でテキパキとFH-70をひろげていきます。

081025_pict0288_0500_2 陸上自衛隊の兵器には誰がつけたのか愛称がついているのですが、このFH-70は「サンダーストーン」というのだそうです。もっとも部隊内でも誰もこう呼ぶ人はいないようなので、愛称にもなりませんね。

081025_pict0293_0500 FH-70には補助動力がついており、短い距離は自走もできます。訓練展示を終えたFH-70が折りたたまれた姿で駐屯地内をとことこ進んでいく姿も各地で見かけられます。

081025_pict0295_0500 その後には、高射特科が続きます。空からの脅威に対抗するために短SAMと近SAMが前進して配置されました。

081025_pict0346_0500 続いて重迫中隊の120mm迫撃砲RTが高機動車に牽かれてやってきました。敵陣地へポンポンと弾を撃ち込む迫撃砲は、普通科隊員の強い味方です。赤外線誘導の87式対戦車誘導弾(中MAT)もパジェロに乗って登場し、隊員がすばやく下ろして準備をします。向こうのほうでは79式対舟艇対戦車誘導弾(重MAT)が下ろされています。

081025_pictx076_0500 ここまで訓練展示はテンポよく進み、いよいよ敵陣への155mm榴弾砲FH-70の空包射撃の時間になりました。「大きな音がします!耳をふさいでください!」というプラカードを掲げた隊員が観客席前に登場しました。FH-70は三門続けて空砲を発射します。しかし、せっかくの発射炎を撮影しようとすると耳がふさげません。困ります。空砲射撃後は観客がどっと沸きます。子供の泣き声も必ず聞こえてきます。

081025_pictx061_0500 空砲射撃は敵陣地に雨あられと榴弾砲を打ち込んでいるという設定ですが、まだまだ友軍の行く手には埋設された地雷や地面に置かれた鉄条網が残っていますので、前進もままなりません。この障碍を破壊除去するために、人気のある施設科の車両が登場です。まずは75式装甲ドーザーです。ブルドーザーなのに装甲しており、しかも迷彩色で前後の区別がなく走るという魅力的な乗り物です。足も速いので戦場での活躍が期待できます。建設機械というよりは破壊機械で、鉄条網でも何でもなぎ倒していきます。後ろには大型ドーザー(こちらは普通のブルドーザーに迷彩塗装したもの)が続きます。

081025_pictx049_0500 そしていよいよ施設科の兵器中でも見た目が一番兵器らしい兵器、92式地雷原処理車の登場です。戦車のような車体に箱型のランチャー(ロケット発射装置)が乗っています。地雷処理用のロケットは紐で結んだ爆薬を引き連れて地雷原を飛び越し、落ちた爆薬は地雷原を一瞬のうちに破壊してしまいます。

081025_pictx086_0500 ロケット発射装置の角度が上がりました。観客は期待をもって見つめますが、何も起こりません。当たり前です。ここで実弾ロケットを発射するわけにはいきません。

070826_0500_pict0517 参考までに昨年の総火演での地雷原処理車のロケット実弾発射シーンと、大久保駐屯地での模擬爆薬登場シーンを載せておきます。070527_0500_pict0483


 その内に敵陣の地雷原から煙が上がりました。地雷原処理車による啓開成功というシナリオです。


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 工兵部隊(施設科)の啓開活動を後方支援するために、またしても三門並んだ155mm榴弾砲FH-70が火を噴きます。特科の出番だとばかりに、大サービスの射撃です。

081025_pictx117_0500  ここまで来て、やっと観客もお待ちかねの戦車の登場になります。豊川駐屯地には戦車どころか機甲科部隊自体が駐屯していませんから、毎年の行事に戦車がゲストとしてやってきます。お馴染みの金鯱マークが輝いて、今津駐屯地から来た陸自の主力74式戦車が一両だけですが右手奥から登場です。砲塔には昨年も来た車長さんが立って前を睨んでいます。

081025_pictx163_0500 戦車が前進して空砲射撃も開始されました。敵の装甲車がひるみます。155mm榴弾砲の援護射撃が続きます。74式戦車は更に敵陣深くに前進します。

081025_pictx218_0500  友軍の攻勢を見て軽装甲機動車が前線を突破し、小銃を構えた隊員が降りて散開します。援護の155mm榴弾砲が最後の空砲射撃をこれでもかと行います。友軍が全部隊で突撃し、敵軍は降伏しました。

 なかなか充実した模擬線でしたが、これで航空機(ヘリコプター)の参加があれば文句なしだったなぁ、と贅沢にも思いました。一昨年は事故の影響で、昨年と今年は天候の影響で、三年続けて航空機は不参加となってしまいました。これにてグランドでのイベントは終了。残るは駐屯地内の行事になります。

モリアーチー教授の乗り物図鑑

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